句の後ろは、句会での題詠となります。

ママの手が三十八度五分と当て     八

あっそこに触っては駄目おできなの  防ぐ

蚊から蛾に育って眼科やっと行き ちらつく

心電図どう乱れるか走らされ   わざわざ

見たくない胸にも当てる聴診器  むき出し

ギネスには載ったが胃拡張となり   裏目

そんなことしちゃ目薬が差せません  目薬

東大へ僕は診察券と行き       大学

血圧を塩分よりも妻が上げ      高い

この国の未来は心臓に悪い      体調

検尿のコップこんなに要りません  零れる

あいつらに残す気はないから個室   使う

魚の目が水虫よりも先に住み     先着

ピル飲んで来たと言うのに意気地なし  薬

ほっとけば治る瘡蓋また剥がし   目障り

胃潰瘍診断以来妻優し        円満

コマーシャル貴女も食べて痩せられる  楽

律儀にも五十で五十肩を病み     律儀

血圧と妻が怒りっぽくさせる     体調

良心がどこにあるのさレントゲン   良心

胃下垂とみえて胃カメラまだ入り   深い

動く歯が二本になって医者へ行き   面倒

病院に通いポックリ寺も行き 困ったもんだ

喘息で途切れとぎれの愚痴を聞き やれやれ

水虫が治れば足を煮てもいい    耐える

心臓を病み売りに出す坂の家     傾斜

ストレスがあればあんなに太らない  太る

よく薬零し丈夫になる畳        薬

目が真っ赤あなたも花粉症ですか  真っ赤

肛門科内科も書いてから流行り    追加

あなたとは別の泌尿器科へ行くわ   意地

自己負担上がると聞いて歯も治し   保険

何本に見えると医者が指を振り    振る

病院で会って老人会で会い     顔ぶれ

この傷は女子医大でと露天風呂    自慢